【“守る力”を育てる──おこづかいと「安心」のつながりを伝えよう】

皆さま、おはようございます。
春の陽気に心が弾むこの季節、街のあちこちではマルシェや青空イベントがにぎわいを見せていますね。
週末の公園や広場では、楽しそうな笑い声とともに、小さな子どもたちが手にしたおこづかいをぎゅっと握りしめながら、自分で選び、買い、体験する──そんな微笑ましい光景が広がっています。

“自分で考えて使う”という初めての一歩。
それは、お金と向き合う最初の学びでもあります。

今日はそんな「お金を守る力」について、考えてみます。

■「お金を守る」とはどういうことか？

“お金を稼ぐ力”と並んで、人生において欠かせないのが“お金を守る力”です。
それは単なる「節約」ではなく、「今と未来の安心をつくる力」と言い換えることができます。

子どもにとっては、「お金は使うもの」「欲しいものと引き換えにするもの」という感覚が主でしょう。
けれど、その中にほんの少しだけ、「使わずにとっておく意味」や「急に必要になる時がある」という視点を添えてあげることで、守る力の芽がふくらんでいきます。

■おこづかいは“自由”と“責任”の練習帳

おこづかいは、子どもにとって小さな「経済の世界」への入口です。
自由に使っていいと伝えるのも大切ですが、同時に「全部使ったらどうなる？」という問いかけも忘れずに。

・今は買わないけど、来週のイベントにとっておこうかな
・今、買ってしまったら、あのお友だちの誕生日に困るかも

そんなふうに、「あとで」を思い浮かべる力が、“守る”のはじまりです。

失敗してもいい。
むしろ失敗からしか学べない「使いすぎた」「困った」という体験こそ、守る力の礎になります。

■備えることは、自分を大切にすること

お金を守るということは、自分の未来を思いやること。
たとえば…

・貯金箱の一部を「いざというとき用」に分けてみる
・家族で「急な医療費」や「災害時の備え」について話してみる

それは決して“怖がらせる”ためではなく、「自分で未来の安心をつくることができる」という小さな自信につながります。

■「守る」ことは、静かで強い“自立”のはじまり

守る力は、目立ちません。
けれど、誰かに頼らず、自分で安心を生み出すことのできる人は、どんな時代でもしなやかに生きていけるでしょう。

お金を持つ手の中に、「選ぶ力」「待つ力」「備える力」
その静かな力を、日々の暮らしの中で、少しずつ手渡していけたら。

それが、子どもたちが未来に向かって歩くときの、
確かな灯りになっていくのだと思います。

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皆さまのご家庭における学びと対話の一助となりましたら幸いです。