【高市新総裁と株価の関係？──“政治とお金”を親子で考える】

テレビで「株が上がった」「円安が進んだ」と聞く事が増えましたね。
その裏には、「政治」が関係していることが多いんです。

たとえば今、ニュースで話題になっている「高市早苗さんが自民党の新しい総裁になった」という出来事。
そしてその直後、日本の株式市場が大きく値上がりしました。
一見すると「政治とお金って別の話じゃない？」と思うかもしれません。
でも、政治の“方向”は、わたしたちの生活にも、そして未来を生きる子どもたちのお金の環境にもつながっています。

今日はそんな“政治と経済のつながり”を、やさしく整理していきましょう。

 

 

政治が変わると、なぜ株価が動くの？

ニュースを振り返ると、今回の自民党総裁選で高市さんが新総裁に選ばれたあと、日経平均株価がグッと上がりました。
これを専門家たちは「高市トレード」と呼んでいます。

どうして株価が上がったのかというと、人々が「もしかしたら景気が良くなるかも」「企業がもうかる政策が出るかも」と“期待”したからです。

株というのは、“今の業績”よりも“これからどうなるか”に反応する生きもの。
だから「新しいリーダーが改革を進めそうだ」と感じると、先に買いが集まって、株価が上がるのです。

 

 

「連立与党」ってなに？

もうひとつニュースでよく聞く言葉が「連立与党」。
これは、政治を進めるためにいくつかの政党が手を組むことを言います。

たとえばこれまでは「自民党＋公明党」という形でした。
でも今回、「公明党が離れるかも」「かわりに維新の会と組むかも」という動きがありました。

これは学校でいうと、「クラスのリーダーグループが入れ替わる」ようなもの。
誰と組むかで、クラス（国）の雰囲気や方針がガラッと変わる。
だから経済も、ざわざわと動くんです。

政治の安定は、会社で言えば「経営陣の安定」。
つまり「安心して投資できるかどうか」を左右する大切なポイントなんですね。

 

 

「期待」で上がる。でも「現実」で下がることも。

株価が上がるのは、「政策への期待」がふくらんだとき。
けれど、その後に「実際にはうまく進まなかった」「思ったほど景気が良くならなかった」となると、今度は株が下がることもあります。

たとえば、夏休み前に「花火大会がある！」とワクワクしてお菓子をいっぱい買ったのに、当日が雨で中止になったらがっかりしますよね。
それと同じで、マーケットは“期待で動く”けれど、“現実で調整される”という性格を持っています。

この「期待と現実のバランス」を見極めるのが、投資でいちばん大事なポイント。
ニュースを聞いたときに、「へぇ、こういう政策が動きそうなんだ」と考えるクセをつけるだけでも、マネーリテラシーがぐっと上がります。

 

 

円安・物価・わたしたちの暮らし

政治の変化は、株だけでなく“お金の価値”にも影響します。

最近よく聞く「円安」。
これは、日本のお金の価値が海外に比べて下がること。

輸出企業には追い風ですが、輸入品（食べ物やエネルギーなど）の値段が上がるので、家計にはちょっと苦しい風が吹きます。

たとえば、スーパーで買うチーズやチョコレート、ガソリン代が上がるのもこの影響です。
つまり、ニュースで見る「経済政策」「為替の動き」は、実は毎日の買い物にも直結しているということ。

 

 

親子で考えたい「お金の風に乗るチカラ」

ここで大事なのは、「お金のニュースを“自分ごと”として見ること」。

「政治」「経済」「市場」って聞くと、むずかしそうに感じるけれど、
本当は「どうしたらみんなが暮らしやすくなるか」「どうすれば未来が明るくなるか」を考えるための指標なんです。

 

そのなかで、私たちができることは次の3つ。

① 分散する

一つのことに全力をかけるより、いくつかの選択肢を持つ。
これはお金の世界では「資産分散」といいます。

政治が変わっても、世界が揺れても、複数の資産を持っていれば安心。
「貯金・投資・学び」といったように、バランスよく育てるのがコツです。

 

② 流れを感じる

テレビやスマホで「株価が上がった」「為替が動いた」と聞いたら、「なぜ？」を考えてみましょう。
その裏には必ず“人の気持ち”＝期待や不安があります。
数字の変化は、“人の心理の温度計”なんです。

 

③ 風に乗る準備をする

すぐに資産分散を始めなくても、「今はどんな風が吹いているんだろう？」と感じてみること。
準備ができている人は、チャンスが来たときに焦らず動けます。

 

 

子どもに伝えたい「政治とお金のつながり」

たとえば、親子でニュースを見ながらこんな会話をする事もできます。

親：「この人が新しい総裁になると、何が変わるんだろうね？」
子：「うーん、学校のルールが変わるみたいな感じ？」
親：「そうそう。国のルールが変わると、お金の流れも変わるんだよ。」

こんな対話から、子どもたちは自然と“社会の仕組み”を理解していきます。
政治も経済も、「生活の延長線」にあることを体で感じられるようになる。

これこそが、未来のマネーリテラシー教育の第一歩です。

 

 

「変化のときこそ、学びのチャンス」

今の日本はまさに“変化のとき”。
政治のトップが変わり、連立の形も変わる。
そして市場が動く。

でも、これは怖いことではなく、「学びのチャンス」です。

政治とお金の関係を知ると、
ニュースの見え方が変わります。
家計の考え方も変わります。
そして、未来への備え方も変わります。

お金の話は、「生き方の話」。
大きなニュースの向こうにある“お金の風”を、
親子で感じてみませんか？