【“使う力”をデザインする──消費と価値を見つめ直す習慣】

皆さま、おはようございます。

青葉がぐんと伸びて、風が気持ちよく抜ける朝。
街の木々も、そよそよと踊っているようですね。

連休の余韻が残るこの頃──
お出かけ先で手に取ったちょっとした買い物や、
おいしいものに笑顔がこぼれた時間。

“お金を使う”ことの楽しさや、あたたかさを
子どもたちと一緒に感じた方も多いのではないでしょうか。

今日はそんな「使う力」について、
少し立ち止まって、考えてみたいと思います。

■「使う」は、毎日の小さな選択

お金は使ってこそ、意味を持つ──
それは、大人も子どもも同じです。

でも、その「使い方」には、
その人らしさが、そっとにじみ出ます。

・何にお金をかけたい？
・どんな時に「これ、いいな」と思う？
・買ったあと、どんな気持ちになる？

そんな視点を持つことで、
「ただ消費する」から「自分の価値観で選ぶ」へと、
ほんの少しだけ意識が変わっていきます。

■ “欲しい”の奥にある気持ちを見つけてみよう

子どもが「これ欲しい！」と言ったとき、
つい「また？」「本当に必要？」と聞いてしまうこと、ありますよね。

そんな時こそ、こう問いかけてみませんか？

・どうして欲しいと思ったの？
・これは、どんなふうに使いたいのかな？
・ほかの何かと比べて、どこがいいと思った？

“欲しい”という気持ちの奥には、
自分を満たしたい想いや、ワクワクの芽がひそんでいます。

そこに耳を傾けることで、
ただの「消費」が、「自分を知る時間」へと変わっていきます。

■ 「モノ」ではなく「コト」を買う視点

大人にも通じる話ですが、
本当に欲しかったのは、モノそのものより、
それに付随する「体験」や「気持ち」だった──ということ、ありませんか？

・お気に入りの文具で、書くのが楽しくなる
・あの本を読んで、世界が広がった
・誰かと一緒に食べたお菓子が、記憶に残った

子どもにも、そんな気づきを届けることができます。

「モノの値段」より「それが生む時間や思い出」を、
一緒に言葉にしてみるだけで、
使うお金に、あたたかい意味が生まれます。

■ お金の“出口”から、自分の生き方をデザインする

「使う」という行為には、その人の願いや美意識が宿ります。

・人に喜んでもらいたい
・地球にやさしいものを選びたい
・今の気持ちを大切にしたい

そんなふうに、自分の価値観で使う力は、
そのまま「自分らしく生きる力」につながっていきます。

子どもたちが、「どんなふうに使いたい？」と尋ねられたとき、
「こうしたい」と、自分の言葉で語れるように──
日々の暮らしのなかで、小さな“使う力”の練習を重ねていきたいですね。

ドラゴントレーダーズクラブでは、
“稼ぐ・守る・増やす・使う”の視点から、
子どもたちの金融リテラシーを育む取り組みを進めています。

「使う」ことの中にこそ、
心のあたたかさや、未来をつくる選択の芽が育ちます。

ご家庭の会話の中で、
「どんなふうに使おうか？」と一緒に考える時間が、
子どもたちの世界を広げるきっかけになれば嬉しいです。